令和7年10月7日
町の熊出没状況と被害対策について
ツキノワグマの出没が今年度は例年以上となっており、町民の皆さんに被害防止対策を呼びかけています。
幸いにも町内での人的被害は発生していませんが、9月末時点で55件の目撃通報がありました。人的、農作物への被害防止のため、小坂町猟友会の協力を得て町内一円に箱罠を設置しており、現在まで42頭を捕獲しました。このままのペースでいきますと令和5年の58頭を上回るのではないかと予測しています。
今年の特徴は、春先から多くの目撃があることです。さらに、ナスやキュウリなどの夏野菜の食害が初めて確認されました。今まで野菜などの食害の報告はありませんでしたが、夏場の食べ物不足に加え、令和5年に人里へ現れたツキノワグマが、手軽に食べ物にありつけることを覚えてしまったためではないかと考えられます。
また、転作作物として奨励しているソバが実を付けた9月中旬以降は、頻繁にソバ畑に出没しているのが確認され、その通り道であると思われる民家の玄関先でも目撃されています。
出没時には鹿角警察署と協力し、出没場所のパトロールや爆竹、ロケット花火による追い払いを実施していますが、身近にツキノワグマが存在し、いつでも、誰でも、どこでも、クマの事故に逢う危険があることを認識していただきたいと思います。
町では、広報や情報配信メール、防災ラジオ等による注意喚起を行うとともに、秋田県ツキノワグマ等情報マップシステム「クマダス」に出没情報を掲載していますので、外出や農作業などの際には鈴などの音が鳴るものを携帯する、食べ物になりそうなものは屋外に置かない、物置小屋などの建物の戸締りを行う、家や農地の周囲の藪払いをするなど、ばったり遭遇事故を防ぐ対応をとっていただきたいと思います。
最後に、町では自治会を対象としたツキノワグマ被害防止対策事業により柿、栗などの誘引樹木の伐採費用を助成しております。なお、この事業は今年度限りとなりますので、自治会内にそのような管理できない果樹などがある場合は、自己防衛のために早めの伐採をお願いします。



更新日:2025年10月07日