○小坂町情報公開条例

平成10年6月29日

条例第46号

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 情報公開の請求等(第5条―第11条)

第3章 救済手続及び救済機関(第12条―第15条)

第4章 雑則(第16条―第19条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨にもとづいて、町政に関する公文書の開示を請求する町民の権利について定めることにより、行政運営の公開性の向上を図り、もって町政の諸活動を町民に説明する責務を果たすとともに、町民による行政参加の充実を図り、町民の信頼と参加を基調として、より一層開かれた町政の推進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例における用語の定義は、次の各号に定めるところによるものとする。

(1) 「町民」とは、町内に住所を有する個人及び町内に事務所・事業所を置く法人をいう。

(2) 「公文書」とは、実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)、その他これらに類するものであって当該実施機関が管理しているものをいう。

(3) 「実施機関」とは、町長(水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う町長を含む。)、議会、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び財産区をいう。

(4) 「開示」とは、閲覧に供し、又は写しを交付することをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、町民の情報の公開を求める権利を十分に尊重されるように、この条例を解釈し運用するものとする。なお、この場合において個人に関する情報がみだりに公開されることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例により情報の公開を受けたものは、それによって得た情報を適正に用いなければならない。

第2章 情報公開の請求等

(情報の公開を請求する権利)

第5条 次の各号に掲げるものは、実施機関に対して情報の公開を請求することができる。

(1) 町内に住所を有するもの

(2) 町内に事務所又は事業所を有する個人及び法人、その他の団体

(3) 町内に存する事務所又は事業所に勤務するもの

(4) 前各号に掲げるもののほか、実施機関が行う事務事業に利害関係を有するもの

(非公開とすることができる情報)

第6条 実施機関は、次の各号のいずれかに該当する情報については公開しないことができる。

(1) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、特定の個人が識別され、又は識別され得るもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 何人でも法令その他の定めにより閲覧することができるとされている情報

 公表することを目的として作成し、又は取得した情報

 法令の規定により行われた許可、免許、届出、その他これらに相当する行為に際して作成し、又は取得した情報であって、公開することが公益上必要と認められるもの

(2) 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより、当該法人等又は当該個人に明らかに不利益を与えると認められるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法人又は個人の事業活動によって生ずる人の生命、身体又は健康への危害が及ぶと判断される場合、これらを回避するため公開することが必要と認められる情報

 法人又は個人の違法、又は不当な事業活動によって生ずる消費生活等の安定に対する著しい支障から町民生活を保護するため、公開することが必要と認められる情報

 又はに掲げる情報に準ずる情報であって、公開することが公益上必要と認められるもの

(3) 国又は他の地方公共団体(以下「国等」という。)の機関からの協議又は依頼に基づいて作成し、又は取得した情報、又は町の機関内部、若しくは機関相互、又は国等の機関との間における審議、検討、調整、研究等に関する情報であって、公開することによって国等又はこれらに著しく支障の生ずるおそれがあるもの。

(4) 町の機関又は国等の機関が行う検査、監査、取締等の計画及び実施内容、争訴及び交渉の方針、入札の予定価格、試験の問題等、又はその他の事務、事業に関する情報であって、公開することによりその目的を失わせ、又は円滑な実施に支障をきたすおそれのある場合。

(5) 犯罪の予防及び捜査、個人の生命、身体及び財産の保護、その他公共の安全確保において支障の生ずるおそれがある場合。

(6) 法令又は条例の定めるところにより、公開することができないとされている情報。

2 実施機関は、請求に係る公文書に前項各号のいずれかに該当する情報とそれ以外の情報とが記録されている場合は、前項各号のいずれかに該当する部分を除いて当該情報を公開するものとする。ただし、公文書の記録形態等により分離しがたい場合は、必要部分以外は空白の措置をするものとする。

3 実施機関は、前項各号のいずれかに該当する情報であっても、期間の経過により公開を拒む理由がなくなったときは、当該情報を公開しなければならない。

(閲覧等の請求手続)

第7条 公文書の閲覧等の請求をしようとする者(以下「請求者」という。)は、該当情報を管理している実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。

(1) 請求者の氏名、住所(法人にあっては名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 閲覧等の請求に係る公文書の内容

(3) その他実施機関の定める事項

(閲覧等の請求に対する決定及び通知)

第8条 実施機関は、閲覧等の請求があったときは、当該請求を受理した日から起算して15日以内に、請求内容の情報を公開するか否かを決定しなければならない。ただし、この期間内に決定できないやむを得ない理由があるときは、その理由が消滅した後、決定を行うことができる。

2 実施機関は、前項の規定により決定をしたときは、速やかにその旨を請求者に通知しなければならない。

3 前項の場合において、当該請求に係る公文書の閲覧等を拒む旨を決定したときは、理由を併せて通知しなければならない。この場合において、当該公文書の閲覧を拒む理由がなくなる時期をあらかじめ明示できるときは、その期日を明らかにしなければならない。

(公文書閲覧等の方法と手続き)

第9条 公文書の閲覧は、実施機関が前条第2項に規定する通知書により指定する日時及び場所において行う。

2 実施機関は、前条第1項の規定により閲覧等をさせる旨を決定したときは、速やかに当該公文書の閲覧等をさせ、又は視聴等をさせることができる。

3 実施機関は、公文書を直接閲覧等をさせることにより、汚損し、又は破損するおそれがあると認めるとき、その他相当の理由があるときは、当該公文書を複写したもので閲覧等をさせることができる。

(費用負担)

第10条 前条の規定による公文書の閲覧及び写し、又は公文書を複写したものの交付に要する費用は小坂町手数料徴収条例(昭和34年小坂町条例第11号)の定めるところによる。

(閲覧等の請求の手続等の特例)

第11条 閲覧等の請求に係る公文書が、一般に周知することを目的として実施機関において作成した刊行物その他の実施機関の定める公文書であるときは、第7条の規定にかかわらず、閲覧等の請求は、口頭により行うことができる。

2 実施機関は、前項の規定による閲覧等の請求があったときは、第8条及び第9条第2項の規定にかかわらず、速やかに請求に係る公文書の閲覧等をさせなければならない。

第3章 救済手続及び救済機関

(審査請求等)

第12条 請求者は、第8条第3項の規定による決定又は閲覧等の請求に係る不作為に対し不服があるときは、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の規定による審査請求をすることができる。ただし、審査請求は、当該決定のあった日の翌日から起算して3箇月以内にしなければならない。

2 閲覧等の請求に対する決定又は閲覧等の請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

3 実施機関は、第1項による審査請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第13条に定める「情報公開審査会」に対し、当該審査請求がされた日の翌日から起算して14日以内に当該審査請求について諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を容認し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(当該公文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)

4 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

5 実施機関は、第13条第5項により審査の報告があったときは、その報告を尊重し裁決しなければならない。

6 実施機関は、審査会から報告があった日の翌日から起算して14日以内に、裁決の結果について理由を附し、審査請求人を通知しなければならない。

(情報公開審査会)

第13条 前条第1項の審査請求について、実施機関の諮問に応じて審査するため情報公開審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会は、前項に規定する調査審議をするほか実施機関の諮問に応じ、情報公開に関する制度の運営の改善等について調査審議するとともに、これらの事項に関して実施機関に意見を述べることができる。

3 審査会は5人の委員をもって組織し、町長が議会の同意を得て住民の中から任命する。

4 委員の任期は2年とする。ただし、補充の委員の任期は前任者の残任期間とする。

5 審査会は前条第3項により諮問されたときは、審査請求事由並びに当該公文書の内容を審査し、その結果を審査を求められた日の翌日から起算して14日以内に実施機関に報告しなければならない。

6 審査会の委員は、職務上の知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

第14条 審査会は、審査のため必要があるときは、審査請求人、実施機関の職員、その他の関係者の出席を求め意見若しくは説明を聴き、又は必要な書類の提出を求めることができる。

第15条 前条に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、町長が別に定める。

第4章 雑則

(他の法令等との調整)

第16条 この条例は、他の法令等の規定により公文書の閲覧等若しくは縦覧又は公文書の謄本、抄本等の交付の手続が定められている場合における当該公文書の閲覧等については、適用しない。

2 この条例は、前項に規定するもののほか、図書館、その他これらに類する施設において、町民の利用に供することを目的として収集し、整理し、及び保存している図書、記録、図画、ビデオテープ等の公文書の閲覧等については適用しない。

(情報の提供)

第17条 実施機関は、町民の町政への参加をより一層推進し、町民の生活向上とその充実を図るため、必要な情報を積極的に提供するよう努めなければならない。

(運用状況の公表)

第18条 町長は、毎年、この条例の運用状況を取りまとめ、一般に公表しなければならない。

(実施機関への委任)

第19条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。

(施行期日等)

1 この条例は、平成10年10月1日から施行する。

(公文書等閲覧の適用範囲)

2 この条例は、次に掲げる公文書について適用する。

(1) この条例の施行日以後に作成し、又は取得した公文書

(2) この条例の施行日前に作成し、又は取得した公文書で次に掲げるもの

 公文書の保存期間が10年以上に定められている公文書

 に掲げる公文書以外の公文書で人の生命、身体、又は健康に影響を及ぼす情報、消費生活の保護及び環境の保全に係る情報、その他これらに類する情報が記録されているもの

(平成10年条例第51号)

この条例は、平成10年10月1日から施行する。

(平成28年条例第1号)

この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(令和5年条例第4号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

小坂町情報公開条例

平成10年6月29日 条例第46号

(令和5年4月1日施行)