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濁川の虫送り


             ▲見事な手さばきで人形作り                     ▲「赤奴、白奴~、ふりだせ、ふりだせ~」

毎年6月上旬、川上地区の濁川集落で「虫送り」が行われています。虫送りとは、男女2体の藁人形(ムシ)を作り、その体内に村中の害虫や災いを取り込み、村はずれまで太鼓を打って囃しながら練り歩くというものです。人形は、最後に川に流し(現在は燃やす)、その年の豊作と、疫病が村内に入らないよう祈願します。

虫送りは田植え後の行事で、かつては「馬つくらい」(馬ののびた爪を切ったり、歯の手入れをした)と早苗饗(さなぶり=それぞれの組や近親者で行う宴)の後に、どこの村でも行われたものでした。また、早苗饗が終わると別当から「虫除の札」をいただいて田の頭(水口)に建てる習慣もあったといいます。農薬も科学的知識もない時代には、害虫の発生は村人にとって最大の不幸だったのでしょう。

濁川の虫送りの巡行は「合同おし」とよばれ、「旦那」(地区の長)を先頭に「槍持ち」二人が続きます。次に「赤奴、白奴」が、豊年万作、五穀豊穣、虫除、疫病退散などの札を付けたホオノキの枝を持って進みます。その後ろでは太鼓を打ち鳴らし、持ち手二人が人形を盛大に振り回します。そして皆で「赤奴、白奴、ふりだせーふりだせー」と囃し立てながら、村中総出で楽しむというものです。

この行事は江戸時代から続くとされ、「昔、殿様が農村の豊作を願った行事で、村人がその行列をまねて、その年の豊作と厄除を願ったもの」と伝えられています。2体の人形も伝統的な技法で作られます。虫送りは「神送り」の一種で旧南部領内各地に残っていますが、濁川の虫送りは、古い様式を伝える貴重なものといえます。
濁川自治会の皆様にはこれからも末永く、この伝統を守り続けてほしいものです。

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